ヒルクライムが好きな飛べない鳥

ヒルクライムが好きな飛べない鳥

2020年に札幌に引っ越してきて2021年からロードバイクを始めた、札幌初心者ロードバイク初心者。

【失敗→成功】MTBのディスクブレーキの音鳴りを解消する!

 年始は埼玉の実家に帰省しておりMTBには乗っていなかったのですが、札幌へ戻ってきて久しぶりにMTBを走らせるとリアブレーキの効きが弱い?と感じました。そしてさらにレバーを握りこむと

「ブオォォォオン!!」

 フレームを振動させるほどの爆音が鳴り響きました。

 これは完全にブレーキパッドが油を吸ってしまったなと絶望ですw。年末から乗車はおろか触ってもいないはずなのに何で鳴るんだか非常に疑問でしたが、こうなってしまったからには仕方ないので何とかして油分を除去することにしました。

 結果としては、最初2つの方法で失敗して3つめの方法でようやくうまくいきまして、今回は失敗から成功までの経緯をダラダラと書いていこうと思います。成功した手段だけ早く知りたい方(ほとんどの方はそうでしょうw)は最後の章を読んでください!

1.キュキュットで擦り洗い

 やっぱり最初は家にあるもので安く済ませたいと思ったので、家にあった食器用の中性洗剤「キュキュット」で洗ってみることにしました。

 やり方はごく単純で、外したブレーキパッドに洗剤を垂らし、2枚のパッドをブレーキ面でこすり合わせてゴシゴシするだけです。1回目はブレーキの削りカスなのか油分なのか、洗剤がすぐに黒くなりました。なのでいったん洗い流して、同様にまた洗剤をつけてこすることを繰り返しました。3、4回繰り返すと黒い液体が出なくなってきたのでティッシュで水分を取って終了です。

 元のようにキャリパーにセットして、恐る恐るブレーキングしてみると

「ブオォォォオン!」

 洗う前と全く変わらない轟音が鳴りましたw

 やはりパッドに染み込んだ油分は手強いことを再確認し、専用のお高いケミカルに手を出すことを考えましたが、それじゃあつまらないという謎の意地(フラグ)で、もう一回中性洗剤に頼ってみることにしました。

2.キュキュットにつけて煮沸

 何か安上がりな方法はないかとネット検索すると、メタルパッドの場合バーナーであぶるという最強の最終手段が存在することが分かったのですが、私のMTBのブレーキはレジン(=樹脂)パッドでしたので、その名前からしてさすがに火あぶりにするのは気が引けました。

 一方で、中性洗剤を入れた熱湯でブレーキパッドを煮沸するという方法も見かけたので次はそれを試してみることにしました。

 新たに購入したものは百均のステンレスバットのみです。

 ほかに使うのは家のコンロと先ほど使った洗剤、あと煮沸後にアツアツになったパッドをつかむためのペンチです。

汚れてもパーツクリーナーで掃除しやすい金属製の容器を用意。

 まず前回と同様に外したブレーキパッドを洗剤で洗います。それをステンレスバットに入れ、全体が浸かる深さまで水を入れます。そしてキュキュットの容器をひと搾りして洗剤をドバっとたっぷり入れ、濃い洗浄液にします。

洗剤で洗ったパッド。

 あとはバットごと火にかけて茹でるだけです。うちの場合はIHコンロなので四角いバットでしっかり加熱できるか不安でしたが、結果はちゃんと沸騰しました!ある程度底面積のある金属容器なら問題なく電流が流れて温まるようです。

パッドがぐつぐつ煮えております。

 沸騰し始めたらそこから5分ほど茹でました。茹で時間に特に根拠はありませんw。

 そのあとペンチでつかんで取り出して、水道水で冷やしながら洗剤を洗い流します。

 最後にティッシュで水気を拭き取ったら終了です。パッドを元通りに装着していきます。

 と、その前にブレーキーローターに油が残っていたら意味がないのでこちらも掃除しておく必要があります。こちらはワコーズのフォーミングマルチクリーナーで拭き掃除しました。先のこすり洗いのみのときもローターは同様の方法で掃除しました。(失敗の原因がローターの掃除の仕方である可能性についてはあえて触れませんw)

 そして運命の瞬間です。リアブレーキを握りながら自転車を動かすと…

「プォ…。(お!これはイケけたか!?)」

 もう少し強くブレーキングしてみると…

「ブオォォォオン!!」

 あああwww、やっぱりだめでした。

 この瞬間にパッド交換が頭をよぎりました。メタルパッドのほうが万が一油分がしみ込んでも除去しやすいと噂で聞いたことがあったので、次はメタルパッドかなあなんて考えたりもしました。ただ一方で、ちょっとした油分で音鳴りするたびにパッド交換していたらキリがないからどうにか脱脂できないものかと諦めきれない気持ちもあって、爆音ブレーキを我慢しながら数日乗っていました。

 しかしついにその我慢が報われるような最強のケミカルに出会います。

Muc Off Disc Brake Cleaner !!!

 私は自転車店でアルバイトをしているのですが、そこの先輩(かつ同い年なので友達?)にブレーキの音鳴りの話をしたら、Muc Offの良いクリーナーを持ってるから掃除してみようか?と言ってくれたので、お言葉に甘えて頼んでみることにしました。

救世主「Muc Off Disc Brake Cleaner」

 

ここからは彼がやってくれたやり方を書いていきます。すみませんが途中の写真はないので文字で頑張ります。

 まず広げたウエスの左右どちらか半分に外したパッドを乗せ、クリーナーをたっぷり吹きかけます。そうしたらパッドを載せていない側の半分のウエスを折りたたんでパッドの上にかぶせて、さらにその上からクリーナーを吹きかけます。その状態で2,3分放置してクリーナーをパッドに染み込ませたら、最後にウエスで拭きあげます。パッドに関してはこれで終了です。

 次はバイク側です。最初にキャリパーにクリーナーを吹きかけてウエスで拭き掃除します。これによってキャリパーにこびりついた油汚れが後々パッドに着いて音鳴りの原因になるのを防げると思います。そしてもちろんですがブレーキローターも同じように掃除します。順番は、キャリパーの汚れがローターに飛ぶと嫌なのでローターをあとにするべきですね。これでバイク側もOKです。

 そうしたらいよいよ満を持してパッドを取り付けて試運転です!

まずは乗車しないでブレーキングしてみると…

「プォ…。」

んー、明らかに良くなってそうではあるのですが何とも言えません。なので乗ってブレーキしてみることにしました。結果は…?

「プププォォ……。(小さめの音)」

 おおお!!!感動です。若干の音鳴りはしますが許容範囲ですし、フレーム全体に響くような振動は皆無になりました!なにより効きが元通りになったのがよかったです。

 少し走っているうちに小さい音鳴りもほぼしなくなったので完璧です。パッド交換しなくて済みました。

 かくして音鳴りブレーキは正常に戻ったわけで、私のMuc Offに対する信頼度は爆上がりしました。やっぱり最初から素直に専用品に頼るべきでしたかね?まあ洗剤で直る場合もあるみたいですし、煮るのも楽しかったので後悔はしてませんがw。

 このクリーナー、ディスクブレーキユーザーは一つ持っていて損はないと強く感じました。

 余談ですが、クリーナーを勧めてくれた彼はほかのケミカルもMucOffで揃えているMucOff信者なのですが、私もこの一件でMucOff教に入信しそうになっております(散財の予感)。

 以上。