ヒルクライムが好きな飛べない鳥

ヒルクライムが好きな飛べない鳥

2020年に札幌に引っ越してきて2021年からロードバイクを始めた、札幌初心者ロードバイク初心者。

【街乗りに必須!?】29erMTBに合うフェンダー(泥除け)を物色する。

 今回は29erに合いそうなフェンダーをいくつか紹介し、そのうち一つを実際に取り付けたのでそちらの紹介もしたいと思います。

 はじめになぜ私がマウンテンバイクにフェンダーをつけることにしたかといいますと、普段着で雪道を街乗りするからです。雪なら濡れないのでは?と思われるかもしれませんが、ロードヒーティングの場所や歩道と車道の段差のくぼみなど、雪が解けてグショグショになっているところがしばしばあるのです。溶けた雪はタイヤに絶妙に絡みつくのでただの水以上に盛大に体の方へ飛んできます。そんな場所でも服やリュックの被害をなるべく抑えたいという思いからフェンダーをつけようと考えたわけです。実用性重視ということで結構がっつり覆うものを多く選んでおり、見た目が悪くなることには目をつぶります。何回も見てれば目が慣れますからw。

MTBフェンダーを付ける人は多いのか?

 MTBを日常使いする上でしばしば問題になるのはスタンド・泥除け・前カゴといった実用パーツがついていないことです。自分はこれら3つを合わせて勝手に「三種の神器」とよんでますw。あると非常に便利だからです。今回の題材のフェンダーも、その便利さとは裏腹に、ネット上の画像や町で乗っている人を見ているとあまりついていない気がします。よくある理由として聞くのは見た目が悪くなることです。確かにそれは否めません。なので雨の日や路面の濡れた日は泥はねしない速度でゆっくり走ったり、そもそも乗らないという人も多いです。ランドナーとかならフェンダーも含めてカッコいいですが。

本所製作所のフェンダーをクロモリの車体につけるのは憧れ。(画像は本所のホームページより)

 また、そもそも必要ないという話も聞きます。乗ること自体が目的の場合は汚れるのは仕方ないし、衝撃で外れたり重量が増加したりするデメリットしかないということでしょうか。逆にトレイル走行などをするMTBには汚れ防止の効果としてはリアよりも薄いフロントフェンダーだけついていることがしばしばありますが、これは前輪からはねた泥が顔面にかかって視界が遮られるのを防ぐためらしいです。あとはフルサスのリンク部分を守るための小さいリアフェンダーとかもありますが、こちらもお尻や背中までは守ってくれません。

 以上のように、泥はねからしっかりガードできるフェンダーMTBに取り付けることはあまり多くないようですが、商品としては数多く出回っているのでそれらの中から目に留まったフェンダーをいくつか紹介します。主にリアをしっかりカバーするフェンダーをピックアップしました。

29erに取り付け可能なフェンダー

1.TOPEAK 「DeFender XC1 / XC1 29er」

 トピークといえばサドルバッグや携帯ポンプなどの自転車用品を展開している有名メーカーです。これはトピークから出ているディフェンダーという商品で、フロント用のXC1とリア用のXC11があります。

 フロント用のXC1はMTB向けフロントフェンダーとしてはあまり多くないタイヤに沿ってしっかり覆うタイプなので、高速走行時に起こるフォークよりも前からの泥はねも大幅にカットしてくれそうです。見た目はゴツいので好みがはっきり分かれそうですが、私は結構好きです。近所のマンションの外置き駐輪場にこれを装着したMTBがよくとまっているのですが、何回か見ているうちにモトクロスバイクみたいでカッコいいかもと思い始めました。サスペンションのアウターチューブに装着するので、サスと一緒に上下してタイヤとの距離を常に近く維持できるのも防御力向上につながりそうです。26~29インチまでワンサイズで対応しています。

フロント用(画像はtopeakのホームページより)

 リア用のXC11はよくあるシートポストに固定するタイプです。そのためハードテイルなら大半のMTBにつくと思いますが、ドロッパーシートポストがシートチューブにビタづけになっている場合などには選択肢から外れます。デザインはXC1と揃ってメカっぽく男子の心をくすぐる系です。ごちゃごちゃして子供っぽくも見えますが、個人的にはクランプ部分から生えた三本のステーがカッコいいと感じました。サイズは26, 27.5, 29インチ用の三種類があるので自分の車種にあったサイズをセレクトする必要があります。29er用はかなり長めらしいので、マンション住まいとかで前輪を上げて運ぶ機会が多い人はあえて27.5用を選んでもいいかもしれません。

 また、前後セット販売もあります。定価で約¥8,000(アマゾンだと7,000円弱でした)しますが、値段に見合った機能性があるのではと思いました。

クイックリリース式なので晴れた日はすぐに取り外せる。(画像はtopeakのホームページより)

2.MUDHUGGER 「REAR MUDHUGGER」

 2つ目は英国の泥除けメーカー、マッドハガー社の「リア マッドハガー」です。英国の湿った気候でもトレイルを楽しむために開発されたのが発祥だそうです。

 特徴は後方にぴょんと伸びた独特な形状と、シートステーに取り付ける点です。

途中まではタイヤに沿ってカーブするが半分から後方は真っすぐとなる形状。(画像はメーカーホームページより)

 シートステーに取り付けるので、シートポスト取り付け式のフェンダーがつけられないドロッパーポストビタづけの車体にも問題なくつきますし、フルサスの場合もリアタイヤに追従してくれるのでおすすめです。また、シートポスト式のものでは防御しきれないシートクランプ辺りもカバーするので、ふくらはぎからかかとにかけての泥はねが少し減る気がします。

 デメリットは、タイラップ固定のため天気によってこまめに付け外しがしにくい点くらいでしょうか。

フルサスにラージサイズを取り付けた様子(画像はメーカーホームページより)

 サイズ展開が3種類あり、基本的にはホイールサイズによって選べばいいと思いますが、ラージサイズはかなり大きそうなので29インチでもミドルで十分かもしれません。

 ちなみにアマゾンで探すとフロントは出てきたのですがリアが出てきませんでした。海外通販を使うしかないのかな?

3.SKS「エクストラドライ XL」

 ドイツのフェンダーメーカーSKSからでている26インチ用リアフェンダー「エクストラドライ」の、全長が29er向けに90mm伸ばされたバージョンです。最初に紹介したトピークのものと同様、シートポストに取り付けするタイプで、ワンタッチ着脱が可能です。

29erとあるが27.5にもフィットしそう?(画像はメーカーページより)

 メーカーホームページの取り付け画像を見ると、先に紹介したトピークやマッドハガーと比べてやや全長が短く見えますので取り回しは良さそうです。

 デザインもシンプルで、どんなバイクにも似合うと思います。

取り付けた様子。(メーカーページより)

 懸念点があるとすれば、シートポストへの固定がナイロンバンドのため十分な固定力があるのかということです。シートポスト留めのリアフェンダーではあるあるですが固定が弱いと走行中に右か左にずれて、気づいた時には背中がびしょびしょなんてことも...。でも26インチ版のアマゾンレビューを見ると(レビュー母数が少ないが29用はもっと少なかった)そういう問題は書かれていないので不要な心配かもしれません。

4.SKS「Mudrocker」

 次に紹介するのは3つ目と同様SKSからでている「マッドロッカー」です。今回これは購入していませんが、もっと早く知っていれば多分これにしただろうと思うくらい、個人的に気になります。

 チェーンステーに取り付けるタイプなのでハードテイル、フルサス問わずほとんどの車種に取り付けられると思います。対応タイヤはサイズが27.5-29インチ、幅が3.0インチ/76mmとあるので27.5+バイクでも使えそうです。

画像は本国のメーカーホームページより。2022/2/26現在日本の代理店PRインターナショナルのページにはこの商品は存在しない。

 この商品の特徴は、前後への延長パーツが同梱されていることです。前方の延長パーツを付ければシートチューブ裏やフルサスならリンク周りをカバーできます。また、フルサスに多いチェーンステーの角度が水平に近い車体にこうしたタイプのフェンダーを装着すると後ろがはみ出やすくなりますが、後方の延長パーツをつけて対処できます。

 個人的に、これらの延長パーツに後付け感がなくてカッコいいと思います!

 詳しくは下に貼ったメーカー公式YouTubeを見ていただければよく分かると思います。

 ただ一点残念なのは2022/2/26現在、日本の正規代理店では取り扱いがないことです。なので購入はみんな大好きWiggleやBikeinnといった海外通販で購入する必要があります。この時はBikeinnで3500円弱でした。まあ高額ではないですし自転車乗りは海外通販に慣れている人が多そうなのでさして問題にならないかもしれませんが。

 ネットで検索するときはカタカナではなくアルファベットで「sks mudrocker」と入れたほうがいいと思います。私の場合「マッドロッカー」と入力したら700c向けのスピードロッカー(こちらは代理店で取り扱いあり)という商品ばかり出てきてしまいましたので。

 私が調べたときにはBikeinnだけで見つかりました。一応リンク貼っておきます。

5.Zefal 「Deflector RS75」

 最後に紹介するのは、フェンダーやサドルバッグなどを展開するフランスのブランドZefalのDeflector RS75です。こちらは私が実際に取り付けた商品です!

画像はフタバ商会ホームページより

 こちらもひとつ前のSKSのものと同様にチェーンステーに取り付けるタイプなのでフルサスでもなんでも取り付けられます。

 取り付け部分の締め付けや可動部分の固定には六角ネジが使用されており、固定力や耐久性は高そうです。実際私も一か月ほど冬の札幌で使用してボコボコの雪道をガンガン走りましたが、緩んだりズレたりすることはありませんでした。軽いトレイルライドとかなら十分な固定力でしょう。使用されているプラスチックも結構厚みがあるので耐久性もありそうに感じました。

 説明書を見ると、カタログ画像のようにチェーンステーを締め付けるバンドの部分が内側に入る形で取り付けるよう指示されていますが、実際私のMTBでそのように取り付けようとすると脚の部分を相当な力で広げる必要がありました。パーツにもよくなさそうだったのでバンド部分が内側に来るようにパーツを左右入れ替えて付けたら不自然な負荷もなくきれいについたので、最近の148mmブーストのバイクではこのやり方をお勧めします。

固定具を先に装着したが、上記の取り付け方だと本体固定時に内側から六角ネジを締める必要がありアーレンキーが入らなかったので、いったん取り外して先に本体と合体させてから再度取り付けした。

 実際に使ってみて分かった肝心の泥はね耐性ですが、ぬれた路面くらいだったら気にせず走り抜けてもほとんど背中に水撥ねすることはありませんでした。一方で水たまりやベチャベチャのシャーベットを時速10km以上で走ってみると、リュックサックに水滴がいくつか跳ねていました。こんな状況ならママチャリのフルフェンダーでも同じような感じでしょうから、かなりの泥除け効果があるといっていいと思います。

 一方で少し気になったのは下の写真で「ココ」と書いた部分から、ふくらはぎからかかとにかけて少し泥が飛んでくることです。この点に関しては4番目に紹介したSKSのものに分がありそうです。あとは、見た目が割とゴツめなので好みが分かれるかもしれません。

 とはいえそれ以外では不満も特になく、非常に満足できる買い物だったと思います!お値段も3,000円強でそんなに高くないですしね。

唯一の急所!(画像はフタバ商会ホームページより)